2006/01/11

面白い本はないか。。。

 いつもの水曜日。忙しい。
音楽に行き、図書館に行き、ノエミを乗馬に連れて行った。

 日本のある出版社に問い合わせていた本が「その本は企画が出されている」という返事だったのでちょっとがっかりした。でも、自分が良いと思った本が、たとえ誰かほかの人の手でも紹介される可能性がある、と思うとうれしくなる。自分の目に狂いがなかった、と思いたくなる。

 その出版社の人が、親切にも「あなたも企画を出したら読みますよ」と言ってくださったので、今、本を探している。「あなたの本を読みましたが、とても良かったですよ」と褒めていただいた。今までこの日記で話したことはなかったのだが、実は、私は2004年に始めて翻訳の本を出した。

 強運と偶然と、たくさんの人の協力と励ましがなければ生まれなかった本だ。そして「とても良いお話でした」と褒められたその文章は、何度も何度も書き直し、叱られ注意を受けて、編集さんにもずいぶん手伝ってもらって、やっと出来上がった本だ。次回は自分一人の文章を書きたいと思っているので、なかなか形にならない。

 先週・今週と、翻訳をしているひと数名とメール交換をした。子供の活字離れと偏った「ブーム」、日本社会の不況が子供の読書に与えて来た影響などを、憂えずにはいられない。時間が掛かるわりには、認められるということの難しさ。これはどんな職業でも同じだとは思うけれども。もっといい本を紹介したいのに「売れる本」を探さなければならないという事情も、話を聞くたびに悲しくなる。

 けれども褒めてくださったと、先ほど書いた出版社の方が「日本でも図書館を巡る状況が向上している。図書館への国からの援助や司書が増えている。ボランティアによる読み聞かせの努力がみのりつつある。学校でも読書時間を増やすことに取り組んでいる」というようなお話を聞いた。
「日本の読書事情も捨てたものではないんですよ」と現場の人の前向きな発言に、身体が震える思いだった。

 もっともっと良い本を紹介したいなあ、と思っている。

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