2006/01/07

プレゼントを買いに

今朝はいつもより早く目が覚めたらしくて、ノエミの方が先に「ママン、おはよー」とキスをしに来た。掛け布団の私の足元に座って「さあっ、ネズミ来たかなー」と言っているので「なんだ、こんな早くに起こされたか」とうつろだった私も、そのひとことで一気に目が覚めた。

 しまった。せっかく用意したのに、ネズミからのプレゼントを枕の下に置くのを忘れた。

 「トイレ行って来なさい」
いつもこれを一番に言うことにしていたのは、正解だった。

 ノエミが走ってトイレに入ったので、私はがばっと起き上がって、だだーっと走ってのえみの部屋に行き、枕の下に「野鳥の地図」とイタリアの2ユーロ硬貨を置いた。そしてだだーと自分のベッドに戻り、寝たフリをした。

 1本目が抜けたほどの感動はなかったみたい。1本目のころは私も張り切ったもので、その頃フランスではまだ見かけることの少なかった《シルバニア・ファミリー》のネズミのお母さんを置いた。2本目はそのネズミのお母さんの子供だった。そのあとシルバニアファミリーがちょっとずつ増えて行ったのだが、あまりにもぼろぼろ抜けるので間に合わなくなって、ネズミのシールとか、ネズミの小さな絵本とか、格下げとなってしまった。ああ、情けない。ノエミも、以前は抜けた歯といっしょに「ネズミさんありがとう」のメッセージを置いておくようなかわいさがあったのに、この頃は「なんだ小銭か」などと言っている。

 ノエミはリッチだ。この子は何でもとっておくタイプ。お菓子でもおもちゃでもいつまでもいつまでも大事にとっておく。そしてゾエに横取りされる。
 ゾエはもらったお菓子は全部その場で食べ尽くし、要らなくなったおもちゃは「あげていいよ」と言える。

 ノエミにお金を借りたら必ず返せと要求される。そのノエミがお友だちのプレゼントを買いに行くと言って張り切っている。二軒隣のメリオッサンという変わった名前の女の子だ。

 ノエミは12月で9歳になったので4年目の学年(CM1セー・エム・アンと読む)で、メリオッサンは1月で9歳になるので3年目の学年だ。(CE2セー・ウー・ドゥー)
ノエミがクラスで一番小さいと思っていたら、一番若かったのだ。今日メリオッサンのお母さんに、学年は1月生まれから12月生まれで分けられる、と聞いて始めて気づいた。

 メリオッサンは、犬が好きだけど両親が芸人で地方巡業なども多く、自宅には庭もないので犬が飼えない。だからたまにボボを見に来るが、ボボはあまり子供の相手が好きではないので、申し訳ない。耳を引っ張られても噛み付いたりしない優しい犬なんだけれども。

 ノエミはメリオッサンのために、犬に関する本を買うんだと張り切っていたので、いっしょに本屋に行った。でもお小遣いでは大きな写真集などは無理だし、小説で犬が主役になっているものは二冊しか見つけられず、どちらもノエミがその場で読んで「イマイチ」だったので買う気になれないようだった。読んでしまったから買う気が失せたのだと思う。

 「女友達」という小さな本を買った。それは、ルノアールやラトゥールの絵画なども出ている、きれいな本だった。「女友達」をテーマに仕立てられたもので、女友達の絵画のほかに、やさしい詩や、女友達と長続きするためのアドバイス、女友達にしてあげたいことが書いてある。有名な書物の明言などが、たくさん引用されてまとめられた本だった。

 なかなか良い本を選んだものだ。7ユーロだったので、私も3ユーロ参加した。犬好きのメリオッサンのために、レジのところにぶら下がっていた犬のシールも付け足していた。

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