2011/05/20

あともう少しでバカンス〜

 昨日、調理学校のすべての授業が終わった。調理師の免許がもらえるかどうかの結果は7月まで待たなければならない。
最後の職場研修は5週間もあって、とってもとっても長かった。4回の職場研修のうち最初の2週間は、ミーさんのラボで働かせてもらい、あと3回合計12週間の研修は、ミーさんのお友達の高級レストランで遣ってもらった。
 ほかのレストランで働いたクラスメートの話では、どうも多くの調理場で冷凍食品や缶詰がたくさん使われているらしいのだが、わたしのレストランは、有機栽培の野菜や、ラベルのついている魚や肉ばかりを使っていて、一日に3回ほど冷蔵庫の中味が入れ替わった。下ごしらえはとっても大変な見習いの作業で、わたしは30キロのジャガイモを20分以内できれいにむけるようになった。小さくてしかもガラス張りの調理場なので、清潔で仕事も綿密、働いている人はみんなニコニコしていた。とてもよい職場だった。研修が終わってから働かないかと訊かれたが、調理師の免許をもらいたかったのには別な目的があるので、レストランでは臨時で必要なときだけ呼んでもらうことにした。レストランのみんなにとても好意を持たれ、楽しく仕事できたと思っている。

 調理の方は終わったけれども、剣道の指導者資格試験が来週に迫っていて、いま猛勉強をしている。中学卒業試験を準備しているノエミは、模擬試験の直前に涼しい顔をしていて、焦りまくっているわたしとは大違い。「普段からコツコツやってるなら、試験直前に焦ることはない」と、中学生の娘に言われる。わたしはいつも試験前に焦る方。どんなに勉強してても、いつも自信だけはない方。
 去年の9月からJPと2人で自分たちの剣道クラブを始め、1年で部員も10人を超えた。一度入って辞めた人は、ものすごく遠くから通っていた大学生の一人だけ。クラブの結成と運営に関して剣道連盟に35ページのレポートも提出させられた。とっても忙しかった。
 来週の木曜日から日曜日まで、泊まりがけでブールジュというところの研修センターに行く。そこで、剣道技術のほかに、剣道連盟や地方の連盟の運営について、法律や試合試験の規則に関する理論がある。そのほかわたしにとって一番大変なのは、剣道に関わる解剖学の知識や生理学について、どのように剣道の授業に取り入れるか。。。などなど。。。去年やった指圧の勉強が役に立った。一見どうでもよいようなことなのだけれども、実はとっても重要なこと。全部フランス語なのでとっても大変。でもこの一年の様々な『学習』のおかげで、これまで考えもしなかったようなことが、理論も交えて、精神的にも肉体的にも、これからのわたしの活動を支えてくれる大きな柱になると確信できた。各地の研修会や講習会で、様々な地方の同じ目的を持った人たちと知り合うこともできた。

 剣道の試験が終わっても、気を抜くわけにはいかない。6月の終わりには、指圧の補習が待っている。この1月に指圧師の1年目の資格をもらうことができた。来年2年目のコースに進むので、そのための準備が待っている。

 10月に3冊目の翻訳の本『ジジのエジプト旅行』が出版され、先日『4刷目』の増刷となった。『先生のすすめる本』に選ばれたそうだ。紙とインク不足でどうなるかと心配していたが、がんばってくださっている大阪の出版社、編集者の方に感謝するばかり。『サトウキビ畑のカニア』の挿絵を描いてくださった内海博信さんが、福島県いわき市の方なので、増刷の記念にこれまで出版されたわたしの翻訳した本を、東北の各地の図書館や避難所に寄贈する計画が着々と進んでいる。次回4冊目の本の企画も、夏に日本に帰った時に話し合う予定。その他剣道関連の日本語の本をフランス語に訳してフランスで出版する企画もある。楽しみだ。

 この1年家族をだいぶ犠牲にして来た。でも、夢があり目標があって、何らかの『義務』が与えられたから、最後までやり通すことができた。何度もくじけそうになったけれども、子ども達は途中で投げ出すことを許してはくれなかった。
 ノエミにたびたび「いつもママンは、始めたことはとことんやれって言ってるじゃないの」と叱られた。

 
 来年度もとことんやる。その前に日本での夏休みが待っている。楽しみ〜。
 みなさん、応援してくださってありがとう。ご無沙汰してすみません。
 結果が出たら、すぐに報告します


  調理学校で最後の料理の授業



  『白悠会』の新しい道場で