2006/01/13

4メートル!?

 ノエミのクラスメートのお母さんが、朝私の顔を見るなり
「テレビ見たっ?」と叫んだ。
テレビがないと言ったら問題がこじれるので「見てないけど?」とだけ応えた。

 「日本で2メートルの雪が降っているって、テレビで言ってたよ」
とのこと。「日本の北の方でしょ?」って言ったら「日本よ、日本」
薩摩地方で2メートルってことはなかろうと思いつつ、指宿の母に電話してみた。

 「新潟とか長野では4メートル」
ほらやっぱり「あっちの方」じゃないの。
4メートルの雪だなんて、想像もできない。見たこともない。
私はスキーができるような深い雪を見たことがない。

 今週の日本語レッスンで「沖縄は台湾の隣」で「北海道はサハリンのすぐ下」と言っていたら、みんなびっくりしていた。日本の小説を読むと「うちの裏山」とか「目の前の小川」とかでて来るので、「日本は山や川に囲まれた自然の豊かな国」という解説を読んで、みんなびっくりする。

 ノエミが「パパはどうしてマクドが嫌いなの」と訊いていた。マクドはアマゾンの森を切り開いた牧場から牛肉を取り寄せているからだ、と応えている。「マクドだけじゃないけど」
 狂牛病の事件以来、ヨーロッパの国々はアメリカからのお肉の輸入をやめて、ブラジルから買うことにした。ブラジルでは、牧場のほかに、大豆を作るために「地球の肺」であるアマゾンの森を切り開いて畑や牧場にしている。2003年にはこの年だけで6120平方キロメートルの森が消えてしまったらしい。北海道の3分の1なんだそうだ。広大なる北海道の。。。

 インターネットで衛星からの全世界の写真を見ることができるので、ノエミとJPは数日前からそれにはまっている。毎日「サハラ」や「アマゾン」や「ニューカレドニア」を空から見ている。

「指宿市」も見ることができた。JPはフランス北西部のブルターニュ地方を訪ねて、昔よく遊びに行ったおじいさんの家を発見した。区画整理でよくわからなくなっていた。

 ボタンひとつで、アマゾンも指宿市も見れるなんて楽しい。それにしても「小さな日本」で雪が4メートルも降っている所と、菜の花の咲き乱れる中、太陽を浴びながらマラソンのできる指宿市のあること。。。なんとも不公平だ。

 自然の威力というものはすごい。そのすごい自然を破壊し続ける人間も、なんかやっぱりすごいというかひどい。衛星の映像でサハラの侵略を見たら、じっとしていられない。宇宙旅行を夢見ている人も居るし、実際お金さえあったら宇宙旅行もできる時代になってしまった。今は宇宙からみた地球が美しいから、宇宙旅行も楽しのではないか。
 宇宙から腐った地球をみたってしょうがないと思うのだけど。

Aucun commentaire: