2005/09/22

しごと

    今週、めずらしく実務翻訳の仕事が入った。パリの某有名レストラン(おそらく四つ星)の秋のメニューだ。これまでそこのメニューを春のメニュー、夏のメニューと2回訳したので、今後も定期でもらえるのかもしれない!?

  行ったこともないレストランの、食べたこともないメニューを訳すのは無謀だ。

『キノコのタルト』だったらまーだいたいわかるが、『きのこの森』というようなロマンチックな名前がついていると、その料理が一体どんなものなのかわからないので、『煮た』も『焼いた』も使えない。キノコがただの飾りなのか、キノコソースなのか、そこのところを知りたい。よだれを抑えながら時間ばかりが過ぎる。

  数ヶ月前から、プロの翻訳家さんのお手伝いで、唐の時代の女帝のことを細かく調べている。この本はとっても面白いので、出来上がったらみなさんにも紹介させていただくことにする。

  唐の時代は写真もなかったし、資料と言ったら漢文を読んだりしなければならず、大変時間が掛かっている。宇宙科学や自然科学よりは、最新情報が少ないので、インターネットでの検索も限界がある。それに、行ったことも、見たこともない女帝の宮殿での私生活なんて、四つ星レストランのメニューと同じくらい無謀ではないだろうか。翻訳家さんというのは、想像力も豊かではないといけないようだ

  先ほど商工会議所から電話で、通訳を頼まれた。日本のとある歴史地理の研究者ご夫妻のお伴をして、アルビにあるラペルーズ博物館で通訳をして欲しい、とのことだった。

 私にとって通訳というのはメニューよりも更に無謀だ。でも、ラペルーズさんという日本のオホーツク海を通過した、アルビ生まれの冒険家の博物館なので、前から興味を持ってはいたのだ。

  とりあえずは、下調べのために、土曜日に一人で博物館見学をすることに決めた。いつもパソコンと辞書に向かっている生活なので、息抜きにもなるだろう。

ちょっと勉強しておけば、私だって人間相手の通訳ができるかも、しれない。

日本のみなさんにラペルーズのことも紹介できるかもしれない、という記者魂。 しごと。しごと。。。。

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