2008/11/25

ミーさん、またね 10月23日




 ミーさんを中部国際空港から見送った。これでわたしのお仕事は終了し、5日分のお仕事と、この6ヶ月ぐらいの間にミーさん関連でやった翻訳料を、報酬として《円》でいただいた。
 この夏にはユーロが高かったから、フランスからの旅行者にはホクホクだったのに、わたしが帰国してから1週間ほどで、円がどんどん上がってしまった。JPたちが出発する前夜にフランスに電話して、「空港なんかでユーロを円に換金したらダメだよ」と情報を流した。それと「日本はとっても暑いから、セーター類は一切置いて来て」

 仕事中の5日間は、お金はまったく要らない。国際線のチケットはもちろんのこと、ホテル、レストラン、滞在中の交通費も出してもらうので。帰国してから友だちに会ったりもしたが、行く先々で交通費も食費もだしてもらっていた。(ありがとう!!)
 
 ミーさんを見送ったあと、駅のロッカーに大きなスーツケースを預けた。そこから、明日到着する家族を上手に案内できるように、名鉄駅から新幹線の乗り場までと、ロッカーのある場所や子供と食事のできる場所、トイレの位置、バス乗り場などを確認するために、名古屋駅周辺をうろうろと予行演習した。
 その晩は高校時代の友人たちに会って、そのうちの一人に泊めてもらうことになっていたので、名古屋の高島屋内の本屋さんや、東急ハンズなどをブラブラ歩いて時間を潰した。買いたいものはいっぱいあるけど、でも子どもたちのために働いたお金だから。

 高校卒業後、働きながら短大に通った友だちが2人、中・高校生のお母さんになっている。もう一人は看護婦さんで、東京時代もいっしょに遊んだ。夜遅くに合流した男子は、単身赴任で名古屋に来ていて、これまで2回の帰国で会えなかった中学からの友だち。成人式以来会っていないのでどきどきしたが、さわやかな青年のような笑顔と話し方や笑い方も昔のままだった。

 みゆきちゃんの家に泊まる。途中、大雨の中わたしの知らない人の家に寄り、1回会ったことのある人のために、ちょいとお線香あげた。彼女は雨の降る暗い夜道をじゃんじゃん走る。

 知らない町の、駅から離れた、見たこともない住宅地に、自分の家を持ち、鹿児島弁を話さない家族がいる。息子さんはもう高校生で、朝になると、彼女はわたしの見たこともない服を着て仕事に出て行くのだ。わたしは昔からずっと知っていると思っていた友だちの家にはじめて来て、ちょっと途方に暮れた。所在ないので、彼女の使い方のわからないノートパソコンをいじって過ごした。高校生の息子さんといっしょに、ASAKUMA TOSHIO 氏の、素晴らしい作品が並ぶホームページを見たりした。http://clayanimals.net/gallery.html
 寝る時間だと言って、自主的に二階に上がって行く息子さんたちの後ろ姿や、洗面所の歯ブラシや、友人のちょっと疲れた顔を見て、なんてがんばっているんだろうと思った。こんな遠いところで。

 朝になったら、わたしも家族と合流できる。
友人たちがいろんな所で、わたしのためにお金を出してくれたおかげで、わたしには仕事でいただいた報酬が、まだまだ残っている。明日から、子どもたちのために散財するのだ〜〜!とやる気満々だ。
その代わり「ええ〜、また帰って来たのお?」と言われるのは悲しいので、次回からは友人たちには割り勘にしてもらおう。
いつも胸が一杯、食べたいものいっぱいで、ろくにはなしもできないが、そばにいるだけでホッとできるのは、いったいどういうことなんだろう。疲れも一気に吹き飛んだ。

 みんな、ありがとう。

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