2008/01/23

yumekoさんに会えました。感謝します

 yumekoさんのご主人ジルさんのお父さんが、急逝した。でも、yumekoさんご夫婦はニューカレドニアっていう遠い所に住んでいるので、お葬式のためにささっと帰って来るのはとっても難しいことだった。yumekoさんたちはご主人の分のチケット代をどうにか工面して、ご主人はお葬式に間に合いそうだった。
 yumekoさんは「わたしの分まではお金ないから帰れない。ヌメアで静かにジルの帰りを待っているわ」と言っていた。そして、わたしたちはいっしょに『ジルさんがあっという間に元気になりました。感謝します』というおまじないを唱えた。これは、わたしとyumekoさんのこの頃の流行になっているおまじないで、願い事を『元気になりますように』の希望の形で言わずに、『元気になりました』と完了の形で言うというもの。

 先日、日本の母と電話で話していたら、孫2人の入学試験が合格するように、父の仏壇の前で「愛ちゃんと紫野ちゃんが合格できました。ありがとうございます」と『過去形』で願い事を唱えていた。「そうしたら本当に合格しちゃったよ」というので、なんだ、うちのお母さんは変なヤツだなあ〜と思っていたら、おまじないが大好きでいろんなおまじないを知っている友人《か》が、そのやり方はとっても正しいと教えてくれた。《ありがとうのお水》について教えてくれた友人だ。それでyumekoさんとわたしは、この《願い事は過去形、完了形》を実践しているのだ。

 yumekoさんが、「家で静かに待ってる」と書いたメールの終わりに「チケット買ってもあまるぐらいのお金が入りました。感謝します」と付け足しで書いていた。わたしは「ふふふ、yumekoさんったら。。。」と笑ってその部分を見ていたのだが、その数時間後に「みのりさん、大変なことになった」という折り返しメールが来た。
 「チケット買ってもあまるぐらいのお金は入らなかったけど、あのね、タダのチケットもらったの。だから、わたしもフランスに行けるの!」びっくり仰天。

 それから数日後。。。yumekoさんとジルさんは、パリでのお葬式を終えて、トゥールーズの大学に行っている子どもたちと合流するために、南フランスに降りて来ることになった。トゥールーズから1時間半ぐらいも掛かる我が家まで、脚を運んでくれると言う。
 この前yumekoさんが我が家に来てくれた時には、トゥールーズから電車で来てくれた。今回はジルさんの運転する車だったので、道順を説明してはあったものの、わたしの説明が悪かったらしく、我が家に来るまでずいぶん複雑な道のりを辿って来たらしい。

 yumekoさんたちを招待していたこの水曜日の朝は、レンタカーにガソリンを入れ、アルビのレンタカー屋さんに行き、そこに置いてあった自分の車にもガソリンを入れ、冷蔵庫が空っぽだったので買い物をし、yumekoさんを喜ばそうと思って、おいしいワインを買うためにワイン専門の店に走った。
 yumekoさんたちがまだ到着していなかったのでホッとしたものの、買ったものをまだ買い物かごから出す前にyumekoさんから電話が掛かり、道に迷ってしまったとのこと。ニンジンの皮を剥きながら、携帯で道順を教え、さらに混乱させ、道路に出たり、地図を引っ張り出したりしてる間に時間が過ぎた。テーブルクロスも出せなかった。いちおうご飯だけは炊いた。鶏肉が柔らかく煮え切る時間がなかった。エビを入れるのを忘れてしまった。デザートを作る暇がなく、隣のパン屋さんで買ったケーキなんぞ出してしまった。ワインはものすっごくまずかった。ハア〜〜、せっかくの再会だったのに。。。yumekoさんとは積もる話もあったはずなのに、胸が詰まって黙りこくってしまった。ジルさんには「ご愁傷さま」とかそういう類いの、気の利いた言葉さえ掛けてあげられなかった。14年ぶりぐらいの再会だったのに。

 アルビ観光にご招待しようと思っていたのに、yumekoさんたちは午後の早い時間にトゥールーズに帰らなければならず、カーモーを5分で一周して、そのあとキャップデクベートに連れて行って、炭坑の穴や、そこで使われていたトラックなどを見せた。ニューカレドニアにはニッケルを掘るための巨大トラックがあるので、そんなに珍しくなかったと思う。

 ジルさんに子どもたちを紹介できて、本当に嬉しかった。ノエミがジルさんのためのガイドを務め、ゾエは一人で自転車に乗るのを自慢していた。一人で自転車に乗れるようになったのはこの日が2回目だった。とってもよいお天気だった。

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