2008/01/22

ミーさんのチョコレート工房

 《きーさん》がパリとトゥールーズを通過して、アルビという人口4万9千人の地方都市に、うわさのチョコレートを求めてやってくる。チョコレート屋さんで試食して、「こんなおいしいチョコレートを作っているのは誰だろう?」と言っているところへ、にこやかな《ミーさん》が現れ、感じのいいおじさんである《ミーさん》は、「わたしのアトリエで、チョコレート作りをご覧になりませんか?」と誘うのである。

 と、いうような設定らしい。しかし、火曜日の朝はまずチョコレート工房からスタートした。
ガナッシュやプラリネを手作りする作業を映像に撮り、《ミーさん》がフォークのようなものでチョコレートに飾りをつける。待ち時間などもあるので、すでに2日前に作っておいたガナッシュを、今できたばかりの様に見せかけるシーンもあって、料理番組のようだ。

 《ミーさん》は、テレビ撮影には慣れたもので、どの辺をカットするだろうというような予想を立てて準備をしていた。チョコレートがくっついてしまった白衣の、右のポケットがカメラに映らないように、身体の角度を調整するというような、俳優のような心遣いまである。ライトの位置を気に掛ける。トレーを持って次の部屋に入るシーンを後ろから撮ったあとは、カメラが移動して、トレーを持ってミーさんが前の部屋を出て来るシーンを撮りなおす。
ほお、こういう風にやっていたのかあ〜。

 インタヴューの時には、わたしは《きーさん》の横後ろに居なければならない。《ミーさん》はわたしに向かって話してはいけない。なかなかに気を遣う作業だった。通訳のタイミングや、インタヴューの仕方がわからず申し訳なかった。ただ、《ミーさん》に「こんな風なこと言って」と頼むと、勝手に演じてくれるので助かった。このお方はま〜よくしゃべるんですわ。

 撮影は午前9時から午後3時まで、休みなしで行われたが、あっという間だった。とても良い仕上がりになったのではないだろうか。

 午後3時から5時頃までは、町の映像を撮ったり、街頭インタヴューをしなければならない。カメラマンはパリから来た人でフランス語を話せるので、インタヴューの通訳を代わりにやってくれることになり、わたしはプロデューサーの《エンさん》と、お会計をすることになった。
 レンタカー費用、ガソリン代、4日間のわたしの報酬と、ダヴィッドさんへの報酬について。ユーロの現金が足りなかったので、銀行に行ってお金を替えなければならなかった。文具店に行って領収書の紙を買った。何も問題なくすべてを現金でいただいたので、わたしはこれを自分の翻訳会社の口座に入金し、ダヴィッドさんの分は今日中に渡す。明日、レンタカーを返しに行く前にガソリンを入れ、レンタカー屋さんにミニバスを持って行く。この4日に立て替えたお金は、細かく要求しなかった。ガソリンも、おそらく60ユーロぐらいにはなると思ったが、40ユーロぐらいにして、全体がきりのいい金額になるように調整した。レストランにも連れて行ってもらったし、そんなに大変な額じゃない。こんなことを言うとまたミーさんに叱られそうだが、お金のことで細かくいうのには、とっても勇気がいるのだ。わたしが予約したホテルは、パリでみんなが泊まったホテルよりもずっと条件が悪く、部屋は小さかったし、土曜日と日曜日にはあんなに連れ回したのに、結局はアルビ市内だけの映像で終わってしまった。わたしが案内したすべての場所が具合よくは使えなかったということだ。不慣れとはいえ、いろいろと申し訳ないこともあった。

 朝《なーさん》がまだ具合悪いというので、《ミーさん》の店まで往診してもらう手配をした。具合が良くなるかどうか不安な人を、このままトゥールーズのホテルに置き去りにするのには抵抗があったのだが、医者に診てもらって薬を換えたら急に良くなったと、あとで《なーさん》が電話で知らせてくれたので、本当に安心した。

 パリのカメラマンたちは、夜の便でパリに戻らなければならないので、みんなでトゥールーズの空港に送った。翌日は、フランス語がわからない3人の日本人が、自分たちだけでホテルを出て、朝7時ごろには空港からパリに向かうので、本人たち以上にわたしが不安だった。ホテルは繁華街にとったので、レストランには困らなかったのではないだろうか。
 夜の食事をいっしょにしませんかと誘っていただいたが、ダヴィッドさんが翌日は6時からの出勤で、今週からバレンタインのチョコレート作りが始まるので、普段よりも忙しくなるとのこと。わたしも子どもたちが待っているので、最後の晩のお食事は遠慮させていただいた。

 JPだけが待っていた。今朝予定よりも早い集合になってしまったので、ゾエはゆうべのうちにモーガンに引き取ってもらい、ゾエはアントワヌといっしょに寝て、朝はモーガンが幼稚園に連れて行ってくれていた。JPは、仕事が終わったあとゾエを幼稚園に迎えに行き、ノエミは一人でカギを開けたりしめたり、勝手に出入りしていた。火曜日の夕飯はオムレツかなにかで、わたしは特に用意していなかったので、JPが作って食べさせてくれていた。帰宅するとJPは、洗濯物にアイロンを掛けていた。
 わたしが《ミーさん》のアトリエでもらった《ご褒美》のチョコレート合計5キロをJPに見せると、彼は《ニッ》と笑った。「いくらなんでも、そんなにたくさん、どうするの?」と、いちおう言っているが、もちろんわたしが食べるのは知っている。これっくらい平気だ。でも、明日はニューカレドニアから友だちも来るし、モーガンにもお礼をしなければならないので、それぞれ500gずつのお裾分けは当然考えている。

 
 明日からは《なーさん》が持って来てくれた一保堂のお茶を飲みながら、チョコレートを食べて優雅にくつろぐ主婦に戻る。
もらったお金は、自分でやってる翻訳の会社の保険年会費の支払いと、音楽学校の学費のために、あさってまでにはすっかり消えてしまう。
ああ、もっと働かねば〜〜。
でも、働くオンナは4日で充分だなあ〜と思った。

2 commentaires:

jimi22 a dit…

こちらでは“Enchante!”ジミーです。
日本からのTVの取材お疲れさまでした。働くオンナは大変そうですな~。
日本でのTV放映は2/1(金)14:00~みたいだね。でも、残念なことに僕の住んでる関西ではTBSの『2時っチャオ!』ってのはやってないです。その時間帯は関西ローカルのMBS『ちちんぷいぷい』です。
誰かYOU TUBEにでも投稿してくれれば観れるのだが・・・・

A bientot

nozomi a dit…

jimi22さま、Bienvenue です。
関西ではやってませんか〜残念ですねえ。でも、ミーさんのチョコレートは名古屋、大阪、京都で買うことができます。バレンタインセールなので、女の子しか来ないと思いますが。。。かわりに手みやげで持って行くよ!日本で待っててね〜〜。