2007/11/29

ぽろりん

 数ヶ月前に、ある友だちが教えてくれたCDのバックで、「びよよ〜〜ん」と鳴る弦楽器に心を惹かれた。
その「びよよ〜〜ん」という音は、コマーシャルなどでは、よく、ババクールな人がヨガか座禅をやっているようなシーンで、登場するような音。聴いたら「その音、わかる」という人もいるに違いないけれども、わたしは数ヶ月の調査でなお、その楽器の名前を見つけられずにいる。

 アフリカの《べんべん楽器》なるものを持っている。これは確かにアフリカで見たことがあるので、アフリカのものだと思うが、わたしのはJPがフランスのどこかの「エコロジー市」で手に入れた。アフリカでは、ひょうたんみたいな植物の固い実を二つに割って使っていた。わたしが個人的に《べんべん楽器》と呼んでいるソレは、イワシの缶詰の空き缶と、そこら辺で拾った板きれと、ヘアピンみたいな金属の棒でできていて、その金属の棒を「べんべん」と指で弾いて鳴らし、歌のバックに参加させる。「音階はテキトーだから、主役にはなれないけどごめんね」と言われてプレゼントされたが、わたしはその金属の棒の長さを調節して、テキトーな音階を作ることに成功した。だから、「アフリカのものとおぼしき、缶詰で作られたべんべん楽器」で、「サクラサクラ」と「キラキラ星」辺りは演奏できるようになった。

 オーストラリアの原住民・作と思われる、キッチンペーパーの芯で作ったらしき、《ぐわんぐわん筒》もある。《ぐわんぐわん筒》は、その名の通り(わたしだけがこう呼んでいるのだけど)内側にくっついているぐるぐる巻きの針金を床に向けて垂らし、筒を縦に持って、南半球でお風呂の水が地球の真ん中に吸い込まれていく方向に《ぐるんぐるん》とゆっくり回すと、びろびろの針金が筒の中で《ぐわんぐわん》と音を立てる。これは、「嵐の前触れを表現したい時」や、「家族が恐怖映画の前で息を呑んでいる時」などのBGMに最適。

 JPは、なにかっていうと、わたしに楽器をプレゼントしてくれる。

 イタリア製のオカリナだって持っている。この前トトロの映画会のあと、子どもたちがさつきとめいの演奏している楽器のことを知らなかったので、オカリナを持って行って「こんなんだよ」と見せてあげた。穴を全部指で塞いで、一番低いところで「ホーホホー」と吹いてあげたら、わたしはフクロウの物真似のつもりだったのに、みんなは「ハト」と言った。ううう〜ん。
フクロウはHoHOooで 、ハトはRourouou だと思うんですけど。。。

 そういえば、子どものころは小さな大正琴と、漆のはがれかけた木琴が遊び道具だった。狸の皮(?)を貼った和太鼓も持っていた。その和太鼓の皮には「遠藤清二郎のむすめ、みのり」と墨でサインまで残してあって、今でも手元にある。

 クリスマスが近づくと鉄琴を引っ張りだしてきて、「きよし この夜」や「ジングルベル」などを演奏すると、気分が出て来る。ゾエのために鉄琴を買ったその年のクリスマスに、わたしとJPは、JPの下の弟に「海」をプレゼントした。大きめのタンバリンみたいな、太鼓みたいな、木の輪っかの両面に動物の皮が張られた物体。その中に砂あるいは豆状の物が入っていて、木の輪っかをゆっくりと左右に振ると、「ザザーン。ザザーン」と波が打ち寄せては引いていくような音が出る。目を閉じてそれをやると、海岸に座っているような気分になる「癒し」の楽器だった。弟にプレゼントしてしまってから、自分のために確保しなかったことを後悔した。あの弟のことだから、今ごろはインターネット・オークションにて高く売りさばいてしまっていることだろう。しまったなあ。

 わたしのヤマハのキーボードは子どもたちに人気がある。ヘリコプターのプロペラ音がドレミを奏でたり、「小鳥のぴよぴよ」声とか「波のさわさわ」音で、演奏することもできる優れものだ。ピアノの中にはアメリカ人のDJも住んでいて、子どもたちが鍵盤を押すとYes! Comme on ! Let's Go !などと叫んだり、あるいは、レコードをキュッキュと鳴らす音まで出る。


 きのう図書館でSTING ・ SONGS FROM THE LABYINTH というCDを借りてきた。《スティング》だったのでつい借りてしまった。

 ある友人が、二月に東京ドームの《ポリス》のコンサートに行くというので、わたしはとおってもクヤシイー。
東京ドームの《スティング》のコンサートならば、行ったことがある!メシを抜いて大変な思いをして買った7000円のチケットで、豆つぶスティングを見た。ふんっ。
 それをいうと、周囲には「やっぱり《スティング》じゃなくて《ポリス》じゃなきゃあ」というような、センモンカみたいな友だちばかりなので、自慢にもならない。

 《スティング》だった から 借りてしまったCDだったのだけど、これは全然スティングじゃなかった。けっこうな拾い物をした。
1500年代に生まれた作曲家の音楽を、EDIN KARAMAZOVといっしょにアレンジしたもので、弦楽器《アーチ・リュット》なるものが奏でられる。《リュット》というのは、ヨーロッパの琵琶みたいなものかな?《ぽろりん》と泣けるのだなあ。。。うれしいなあ。
 つい先日、クラシックを取り入れたジャズというのを体験したけれども、中世の《ぽろりん》はポップのハシリだったんだなあと思った。中世はヨーロッパ史でも日本史でも大好きな時代。石のお城でスティングが《ぽろりん》やってる図を想像すると血が騒いでしまうのだあ〜。Fine knacks for ladies(訳/ご婦人用の見事な細工物)は踊りたくなった。じつはフランスではKnacksというソーセージがあるので、「女性のためのおいしいソーセージ」かと思ってしまった。わたしって一体。

 詳しくは、視聴もできるこのサイトで。
http://www.universal-music.co.jp/classics/artist/sting/index.html

 
《食欲の秋》と《読書の秋》に押されて《音楽の秋》を忘れていたので、本日は音楽に浸っている。
《みのりの秋》も明らかに終わり。こんばん雪が降るかも〜〜。
さて、電気節約のため、そろそろ就寝。

ああ〜、明日の朝にはJPが帰ってくるう〜〜。あっという間の2日間だった。
 ダンナは元気でたまには留守 がいいなあ〜〜。ぶぶぶ

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