2007/05/20

剣道講習会 三日目

 子どもたちは6時半に起きた。素晴らしいっ。そんなに面白かったんだろうか?
わたしは興奮していたせいか、ほとんど眠れず。
稽古は9時半からだったので、7時半に家をでた。途中でガソリンも入れねばならない。今週はよく走ったなあ。。。

 土曜日に昇段試験が終わったので、日曜日にはもう来なくてもいいと思った人も多かったようだ。若造クンのように「また形をやるんだったら無駄」と思った人もいたのかもしれないし、土曜日よりもお天気もよかったからだろうか?数が少なくて動きやすかった。
 若造クンは宣言通り、欠席。

 土曜日に大太刀の形を7本まで終わったので、日曜日は小太刀の3本。この日記を読んでいる人のほとんどは剣道なんか興味ないと思うので、こまかい解説はパス。うちのクラブでは形をほとんどやらないので、すっかり忘れてしまった。講習会が終わったら復習をして、ノートにメモをしておかなければ。
 
 小太刀というのは、普通の木刀よりも小さい木刀で、大太刀(普通の木刀)と《しのぎ》を触れ合わせるには、身体を半身にして、腕を伸ばさなければならない。小さく動いて相手の攻撃を素早くかわし敵を攪乱させるんじゃ、と先生がおっしゃるので、
「なあんだ、じゃあ剣道のときのわたし対オアロさん(190センチ)ですね」と言ったら、
「ソーソーソー、わかっとるやん」と言われてしまった。 剣道に応用できなければあまり意味ないのだ。

 言うは易し、行うは難し

 お昼は先生とレストランに行った。先生は200グラムぐらいのステーキに目を丸くされていた。
「はよ稽古帰らんなら、身体冷とうなってしまうやんか」とおっしゃる先生。みんなは構わずにチーズもデザートも食べている。
わたしもすっかり冷とうなってしまった。

 午後はさらに人が減っていた。でもおかげで防具を着けての稽古にはもってこい。体育館の中が広々している。
たくさん走って、身体も温まって来たので、最後にまた先生にお稽古を付けていただこうと張り切っていたのに。。。
ああ。。。最後の10分というところで。。。《合い掛かり稽古》という、双方打ちまくりの稽古の時に、だれかの脚につまづいて、転んでしまったあああああああ。がーん。

 ゴキっと音がしたので、ドキッとした。
全然立てなかったので、これは《また》同じところを骨折しちゃったかなあー?といやあな予感。
みんなが寄って来て、ズルズルと体育館の脇に押しやられてしまった。


 先生が「なんだ、アキレス切りよったかい思て、びっくりしたがな。大丈夫、折れとらん。折れとらん。大丈夫やー。」
と笑っておっしゃるので「え?なに?続けてやんなきゃ、だめ?」と思ったが、ちょおっと痛すぎ。痛みに強いわたしでも、これはちょおおっと無理。

 結局、緊急冷却作用のスプレーを持って来たロランにやめろと言われ、《霊気》で直してくれるというギヨムに呼び止められ、身体を温めるクリーム持ってるという若者にも脚を掴まれ。。。稽古終わってしまった。あーあ。

 先生は、講習会でも最高齢のブレッセさん(6段)を前に呼んで、面を打たせ、彼のきれいな面をずいぶん褒めていらっしゃった。若い子たちに「あんたらよい先輩いらっしゃるな」とおっしゃった。
 ブレッセさんよりも15歳ぐらい歳若い、現役技術指導責任者のロランとオアロさんを前に出して、先生との立ち会いを披露した。気合いが入っていて、《形》も《上段》も素晴らしかった。先生はその人たちのことを大変褒め、わたしたちに向かって「あんたらいい指導者持ってはるわ」とおっしゃった。 そして、「自分よりも前にフランスに来て、あなた方の先輩を立派に育ててくださった、過去の先生方が素晴らしかったんですよ。先輩たちがんばっていますね」と絶賛された。

 子どもたちを前に出し、いっしょに動いて、褒めて、拍手を送り、子どもたちには「剣道を教えてくれる大人の先輩と、稽古に協力してくれる親に感謝しなさい」とおっしゃった。

 まじめにやっている人、続けている人、若い人の指導に当たっている人、小さいクラブを立ち上げている人、遠くから時間を掛けて来た人、三日間ずっと来た人、子どもたち。。。順々に褒めて行った。
 若い子たちだけが「もっと気合い入れんとあかんよ」と叱られていた。

 褒められない人はもう居ないというぐらい、みんな褒めていただいた。先生に引き立てていただいたからこそできた、きれいな一本を打てた初級者たちも、三日でぐっと上手になった気分になれたことだろう。微笑みの中での楽しいお別れとなった。

 こんなに気分の良い講習会は、久しぶりだった。


 結局わたしのは骨折ではなく、ねんざ。一度折った所だから、前からぐらついていたのだ。
もっと左足を鍛えなければ。

反省はあり、後悔はなし。よい週末だった。

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