2006/10/31

JP抜き

 JPが「行ってやれば?」というので、寄ることにした。JP抜きでは死んでも嫌だと思っていたけど、よく考えたら、ご近所には私の剣道の友達も引っ越して来ているので、そこに遊びに行ったら時間が潰せる。
 と、いう訳で、トゥーロンに行く前にナルボンヌに寄ることにした。午後着くように行って、泊まるだけ。。。と思っていたのに、JPとお義母さんの話し合いで、私たちはお昼に一緒に食事することになっていた。でも、家を出るのが遅くなった上に、高速道路でだらだら休憩していたら、ナルボンヌに着くのがとっても遅くなってしまった。

 途中、「もうこんな時間!!」という訳で、高速の休憩所のサンドイッチまで買って食べた。結局、この土曜日から日曜日の夜の間に、夏時間から冬時間となり、先週の12時は今日の11時だった。お義母さんの家に到着したのは2時頃だと思っていたら、まだ1時で、義父母は食事をせずに待っていてくれた。私たちはサンドイッチのせいでお腹いっぱいだったのに、またお昼をもらって食べた。

 お昼から、子供たちを預けて、友達の家へ行った。パリに住んでいた友達は(といってもずいぶん年上の大先輩)定年退職となって、南フランスに家を建てて移ってきた。ぐうぜん義父母の家から5分の所だった。これからはナルボンヌに来るたびに、友達を訪ねることができるので、うれしい限り。彼は自宅に仏壇や、本物のみずやたんすや、障子や畳、兜や槍などを置いている。もちろんに本当、真剣、鎖ガマやヌンチャクなどというものは至る所にある。この人は居合道のフランスで最高段を持っている人なので、もっちろん自宅に道場と石と砂で造った庭がある。日本人より和風な家に住んでいる。亡くなった佐藤先生が《弟》と呼んでいた人なので、私も習うことがいっぱいある。私服で会うことは今まで滅多になかった。彼ははかま姿がよく似合う。

 名残惜しかったのだが、冬時間になったせいで先週の17時は今日の16時だ。この前まで「まだ明るい時間」だったのに、もう薄暗い。急ぎの買い物をして、義父母の家に戻ると、子供たちが魔女に変装して、お隣の家の前でキャンディーをおねだりしている。住宅街には、吸血鬼とガイコツ
も歩き回っていた。
 《ハローウィン》だから。。。
 義父母は訪ねてくる子供たちのために、安売りで買ったまずい色付きキャンディーをテーブルの上に山と積んでいる。子供たちは魔女の変装で、キャンディーを食べ続けている。
 
 JPに電話するが、いくら鳴らしても出ない。
屋根裏部屋の工事をすると言っていたから、屋根裏部屋にいるんだと思って、暗くなってからまた電話した。出ない。屋根裏部屋の階段から落ちたんじゃないだろうかと思って、さすがに心配になった。

 夜遅くなってからまた電話したら、JPがにやけているような声で返事をする。
「電話したんでしょ?居なかったでしょ?」
「電話したよ、居なかったね。どこか行ってたの?それとも気絶してたの?」
「映画観に行ってた」
なるほど。。。
自分たちだけ旅行に出て、申し訳ないなあと思っていたので、JPが屋根裏部屋を放ったらかしにして、映画観に行ってたと聞いて、うれしかった。レストランも行けばよかったのに。
「なに食べたの?」
「スープ」
家を出るとき、冷蔵庫にはナーーーンにもなかった。
「自分で好きなものを買いに行くから」と言っていたから、放っておいた。うちには保存食というものはない。
「何のスープ?」
去年のコンポストから、勝手に生えてきたカボチャをスープにして食べたらしい。
さすが。。。

Aucun commentaire: