2006/10/12

心配しすぎ

 ノエミが怪我をしてから、40日ぐらいが経った。いよいよギプスが取れる日。
ギプスをつけてくれた救急センターに行って、ギプスを切ってもらい、そのあとレントゲン室に行きレントゲンを撮ってもらう。そのあと医師の検査を受ける。
 この日しかない、というので、学校の授業のある木曜日に、教室を抜けてもらって午後3時ごろ病院に向かった。レントゲン室で時間が掛かり、大慌てで診察室の待合室に行くと、ずいぶん混んでいた。このままでは4時半までに戻れない。困った。

 4時半にはゾエを幼稚園に迎えに行かなければならない。遅刻すれば自動的に学童(みたいなところ。centre des loisir という)に送られる。子どもだって《心の準備》というものがあるし、そこに行く時にはおやつを持たせる決まりがあるのに、ゾエはかばんにおやつは入っていない。医師との約束が3時半だったので、余裕で迎えに行けると思っていたからだ。
 4時15分になったので幼稚園と、モーガンの家に交互に公衆電話から電話したが、どちらも返事がない。幼稚園の電話は受話器が外れているようだ。モーガンの携帯に電話しようと思っても、番号を持っていなかった。JPは電車に乗っている時間帯で、こちらも捕まらない。誰も迎えに行けない。あちこち掛けてる間に小銭もなくなった。(留守電が返事するので、小銭が落ちる)ゾエはおやつなしで「ママンが迎えに来てくれなかった」と泣きながら、学童に運ばれるのだ。申し分けなくて涙が出そうになった。

 結局、先生の顔を見たのは5時半だった。
先ほど撮ったレントゲンをちらっと見て、「くっついてるね」とひとこと言って、ハイさようなら。こおんなに待たされてー!!と悔しくなったので、体育の授業をしばらく休むための証明書を書いてもらった。ついでに、何か質問はないかなーと考えたあげくに、
「うちの子、小学校に入って3回も骨折したんですけど、骨が弱いんでしょうか」と訊いてみた。
そうしたら先生は、「骨折した子どものお母さんは、みんなそういうことを訊きます。食べ物が悪いんじゃないかと心配するね」と笑われた。いや、しますとも。
 「馬から落ちたり鉄棒から落ちたら、そりゃあ骨折もしますよ。階段から落ちて怪我をしないで済んだら、それはラッキーというものです。本当に骨が弱くて、なんとかいう(医者は知ってるけど私は忘れた)病名がついている子どもたちというのは、一年に60回も骨折するんですよ。じっとしてるのにぼきっと折れたりするの。だから、人生で3回骨折したぐらいじゃあ大丈夫です。まだ余裕あります」と、太鼓判を押されてしまった。
 心配して損した。でも、カルシウムを摂るに越したことはない。

 ゾエを迎えに行くと、学童の子どもたちと楽しそうに遊んでいた。おやつもちゃんともらったそうだ。忘れて来る子もいるので用意してあるのだそうだ。大好きなおねえさんと工作などして、とっても面白かったのだそうだ。「ママンに忘れられた」とかそういうことはみじんにも思っていなかったらしい。
 心配して損した。

乗馬はお預けだが、ヴァイオリンはリハビリのために今すぐにでもやんなさいと言われた。
子どもは骨折のあと、大人みたいなリハビリはしないそうだ。
私は骨折期間よりもリハビリ期間が長くて、その時の方が辛かったので、リハビリがないとはよかった。お風呂も宿題ももう手伝わなくていいから、よかったー。
 

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