2009/10/02

ホトケのわたしも、たまにはキレる

 前の日、反抗期まっただ中のノエミと大げんかをした。
わたしとノエミをよく知っている人は、みんな、「この母にしてこの子あり」とか、「カエルの子はカエル」とかいう。わたしはどっちかというと、ノエミの性格はJPじゃないかと思う。
《JP+わたし》っていうのは、明らかに不幸だ。でも、たまに《JP×わたし》かもしれないと深く感じることもあるし、
《JP×わたし×じーちゃん×ばあちゃん×おとーさん×おかあさん×おじちゃんたち×おばちゃんたち》
だな〜と感じる時には、そりゃもう絶望的になる。
《足して8で割って、平均どんな》
にはなり得ない。ひたすら、かける・かける・かける。。。
しかも、悪いところぜんぶ凝縮。
そんなヤツと大げんかをすると、キ〜〜〜〜〜〜〜となるしかない。

 それで、その夕方のけんかで、彼女は自分一人でも生きていけるから放っておいて欲しいというようなことを言い、なんでも自分でやるっていうので、あらそうですか、じゃあ掃除も洗濯も、買い物もよろしくねと思ったのだが、次の朝には目覚ましが予定の時間に鳴らず、起こすまで寝ており、しかも、先週につづいて「遅れるから車で送って〜」などと甘い声で頼むので、
「じょおっだんじゃないっ。プライドはどうしたんだ。プライドは!」
普段はプライドで立ってるようなオンナなのに、肝心な時にプライドは簡単に捨てることができる、ああ、プライドのないヤツだ〜〜。いらいら。
と、母に怒鳴りまくられる、新しい朝の始まり。。。。

 自分はどうだったかねえ〜。確かにしょっちゅう遅刻してたよなあ〜。でも、自分でパンツ洗ってたし、食事の後は洗い物をさせられてたし(冷たい水で)、学校に車で行ったことなんかなかったよな〜。だから、あれくらい言っても大丈夫だったよなあ〜。

 などとぶつぶつ言いながら、日課のお散歩へ。ボボと。
下向いてぶつぶつ言ってたもので気づかなかったが、公園のはるか彼方に、大きな犬が一頭プラプラ歩き回ってる。
「ああ、どうか、ボボとアイツが目を合わせませんように」
と祈りながら、足早にアイツの視界から逃げようと小走りになった瞬間。アイツが、わたしたちを見た。
目が合った。確かに。
と、思ったら、一目散にこっちに向かって突進してくる。
熊と犬が追っかけてくる時は、走っちゃいけないのだ。でも、熊と違って犬には、死んだふりが通じない。
 このごろ目がよく見えないボボは、わたしが大慌てで石ころを拾ってるのにも気づかず。突進して来た犬に飛びつかれてしまった。
ロドバイラーといって、獰猛な犬ナンバーワン、公共の場所ではつなぐこと、人をかんだ場合は即刻死刑が定番になっている犬だ。それも そのはず、全国各地でロドバイラーに《食べられて》亡くなった人や、頭などの身体の一部をかみちぎられて、重体になった人続出している。まさかカーモーでコイツを見るとは。ご近所のなじみじゃあない。通りすがりのヤツにわたしたちの公園をわがもの顔にされるとは〜〜許せん〜〜。その辺の石ころを拾っても、ぜんぜん効果ない。
 ああ〜。ボボに噛み付いてる。コイツ〜〜。
 遠くで近所の保育園の先生たちが、ベビーカーを押しながらこっちを見てるけど、ベビーカーを投げ出して助けに来てくれるはずもなく。わたし真っ青。ボボは闘っている。こんなに真っ青になったことは、そうはない。殺されるかと思った、うちのボボを。でも、殺すまでもなく、あっちに行ってしまった。そのあとむこうで女の人の声がしてたので、飼い主がいたのだろう。隠れてたね、アンタ。

 真っ青な顔でうちに戻って来たら、今度はうちの前の歩道に車が乗り上げて、そのまま玄関のドアの前に駐車した。わたしのことをちらっと見て、そのまま横のパン屋さんに入っていったので、わたしは、そのまま、腕組みをしてそこに待機。つい一週間前にも、歩道に乗り上げて来てうちの前に駐車した車に、子ども達をひかれそうになったので、もうわたしはうんざりしている。
 待てど暮らせどパン屋さんからは誰も出てこない。そうしてるところへ、杖をついた老女が一人、歩道の向こうを歩いて来た。歩道に停まっている車のせいで、通行止め。こっちからも一人、足の不自由なおばあさんがやって来て、わたしに「こんな風に車を停めてもらっちゃ困る」と言った。わたしじゃありませんってば。おばさんが歩道をおりて道路を歩こうとしたら、道路を突っ走ってきた車に轢かれそうになった。

 も〜〜〜〜許せないのだっ。

 パン屋さんから出て来た女性は、わたしたち三人をちらっと見て、「行きま〜す」とは言ったけど、「すみません」は言わなかった。
わたしは「信じられないっ!いつかうちの子たちは、あなたみたいな人に殺されるんだ。人を殺してから後悔したって遅いんだよ。」というようなことを怒鳴りまくった。あの人にも、子どもとたぶん孫ぐらいはいると思う。
あかの他人を、最後に道路で怒鳴ったのはいつのことだっただろう。

 こういう時に、わたしは「だから、田舎に引っ越そうよ。」という。
JPは「厳しく叱って、そういう人を正しい道に導くべき。」という。
確かにわたしに怒鳴られたおばさんは、うちの前では二度と同じことはやらないと思う。でも、駐車する歩道を100メートル先にかえるだけなんだ。絶対そうだ。
 ああ、やりきれない。

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