2007/07/04

ノエミ、中学校へ

 ノエミは10歳。
フランスの学校では、基本的に1月1日生まれから12月31日生まれの子どもが同学年になる。
ノエミは12月生まれで、クラスで一番《若い》そして、小さい。
フランスの学校には飛び級と落第もあるので、同じクラスの中には。ノエミよりも頭が二つ分背の高い子どももいる。
2回落第をした子は、3回目には成績がよくても悪くても進級させられる。ノエミのクラスでは一人を除いて全員が同じ学校に進級した。その一人も、親と子どもに「落第を希望するか」が打診されて、希望によって落第させた。近所の仲良しなので、来年度もきっといっしょに遊んだりできるはず。中学校はこの地域にひとつしかない。5つぐらいの小学校からみんなひとつの中学校に集まってくる。音楽学校などで顔見知りだった、ほかの学校の子たちもいて、すぐに仲間になる。

 中学校では体験入学というものが開かれる。これはすべての中学校の義務ではなく、中学校の校長先生をもとに、学校ごとに施行決定される。ノエミの行く《ビクトル・ユーゴー中学校》では、7月5日から20日まで、あるいは、8月の最後の10日間に、体験入学の授業が行われることになった。こんな長い期間に、毎日毎日授業を行う学校は、県内でもたいへん珍しい。「そんなのない」というところが多い。
 
 ノエミは近所の仲良しの子たちといっしょに、7月5日、夏休みに入ったその日から中学に通い始めた。
9時から12時までフランス語、英語、数学の授業が行われる。お昼には自宅に戻り、14時から17時までは、音楽や美術、スポーツなどなど、まあ、夏休みのキャンプ場で行われるような楽しい活動が待っている。
 7月13日と14日には、テントを張ってのお泊まりもあるし、県外の水族館やスポーツ施設への一日遠足もある。
毎日の授業は小学校での復習とゲームなどで、「簡単すぎてたいくつ」などとみんな言っている。でも、体験入学に来ているみんなは《すべて》子どもの希望で参加している。たぶん嫌々来ている先生もいないと思う。だから学校の雰囲気はとても良い。

 7月の体験入学者は45名。5つのクラスに分かれた。校長先生や、数名の常勤教師、非常勤教師も毎日参加している。2ヶ月の長い夏休みには、夏休みとなるその午後から、ヴァカンスに出てしまう教師がほとんどなのに、この中学校の先生たちは熱心だなあと思う。校長先生とはもう何度もお話をする機会があったし、子どもたちもすっかり学校に慣れた。
《居心地のよい学校》《信頼できる先生》今のところはそういうイメージ。さて、新学期やいかに。

 卒業式はなかったし、入学式もない。夏休みに入ったらそのまま中学校に入った。けじめがつかないって気もしないでもないけど、子どもの緊張感と親のストレスも、あんまりない。国旗掲揚も国歌斉唱も、ないから気が楽。。。

 自分の子が中学生だなんて。。。あーあ。。。

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