2009/07/30

バラバラ家族

7月17日に、ノエミがたった一人で飛行機に乗って、キャンプに向かってから、家の中がシンとしている。
わたしも24日から剣道の合宿なので、JPに料理を作り置きして冷凍庫に片づけたり、剣道の合宿で頼まれている講演の準備をしたりした。

18日は、友人≪か≫に教えてもらった「お財布を買い替える日」にあたっていたので、バーゲンも終わりかけて静かになった町に出かけた。お財布を買って破産するのもばかみたいなお話なので、ちゃんとバーゲンのお財布にした。でも、買った後で、デザインがあまりにも若すぎるなーと思って恥ずかしくなった。それに、まだ慣れないせいか、使いにくいし、これまでのお財布に比べてポケットが少ない。なんだかすごっく後悔している。

 お財布の中には、今年の初めに大吉だったおみくじを入れた。それから、今年の初めに日本で連れて行ってもらった高級フランス料理店の、野生のカモ肉の中から出てきた散弾銃の鉄砲弾を、大事に紙に包んで持ち帰っていたので、それも大切にお財布に入れた。

さあ、これでお金持ちになる準備はできたのだっ!!

「今月は赤字だなあ」と月の初めにJPが言った時には、真っ青になったが、そのあとでよく考えたら、先ごろ寝ないでやった特許翻訳の請求書を、いまだに出していなかったことに気付き、大急ぎで請求書を送ったら、すぐに支払いの約束が出た。合宿に出発する前にいただきたいなあーと思っていたら、合宿に出発する日に入金されたので、新しいお財布をホクホクにして、残っていた支払いや、スピード違反の罰金を精算してから旅立つことができた。心晴れやかな出発〜〜。

そういえば、心晴れやか。。。というのは、ちょっと違った。。。。

 ノエミが17日にキャンプに行き、そのあと着信払いの公衆電話から「すごい田舎だから電波が届かない」と言って来たあと、バス遠征の際博物館から2回電話してくれた。ノエミの声を聞けたはよかったが「同じキャンプの子が、豚インフルエンザの疑いで隔離された」との知らせの後、ぷっつり音信が途絶えてしまった。

 JPがキャンプ場に電話したら「そんな事実はありません、と言われた」というので、わたしは合宿に出発したのだが、合宿所についてからもう一度JPに電話すると、「ノエミの部屋の3人の子が隔離されたけど、ノエミは大丈夫みたい」という。
「そりゃあ、アンタ、うちの子ももうじき隔離だよ。」
とJPに言ったら、
「キャンプ場の子供たちがみんなで隔離されたら、みんなで楽しいキャンプが続けられるから、いいじゃん」
とのお返事。なるほどな〜。
「迎えに行かなくていいの?」と聞いても、
「外からの面会は謝絶だってさ」なんて言ってるし、まあ、ラジオでは「他のインフルエンザと同じです」とさんざん言ってる。どうしようもないの??

 合宿所からも毎日3度はJPに電話したけど、「自分にはなにもわからん」という。ノエミに携帯メッセージを送れば、「元気、元気」の返事。しかし、義弟のお嫁さんのソフィーと電話で話した時に、うっかり口を滑らして「ノエミ、隔離されてるんだってね」と、知らぬは仏の母(わたし)に言ってしまったのだった。
「えー、わたし、なにも、聞いてないけど?」
「一人だけ隔離されないよりは、みんなで隔離された方が、退屈しないだろう」
と言って、JPは、かなり平気だ。
じつは、わたしも、合宿があまりにも楽しく、かなり平気だ。
一歩家を出ると、すっかり家のことは忘れられるタイプ、だ。悪いけど。

 24日から29日までが剣道の合宿。
なんと、ゾエの誕生日が25日で、家族バラバラのお気の毒なお誕生日だった。
JPは、見かけによらず「かわいそうだから」と言い、電車を使って、一泊で実家に帰ってくれた。プレゼントを持って。JPが「かわいそうだから」なんて言うもんだから、ダニエル家のみんなに、みのりはひどい奴と、ちょっと、言われてるような気がした。(言われているに決まってマス)

 ゾエは、かなり平気だ。
ノエミは後で「隔離から解放されて、今は博物館に来てる」と、携帯から電話してきた。
JPはその週には、組合の出張でまたパリに行っており、4人の家族が誰も家におらず、よそでバラバラに暮らしている日々が続く。

さあっ!合宿が終わったら次の日には子供たちを迎えに行って、家族水入らずよ、と思っていたら。。。
とんでもないことになったのだ〜〜

つづく。。。 

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