2008/07/19

あとがき追加



 ついに初版ができました。
わたしの2冊目の翻訳の本が、つい先ほど、日本から届きました。
ほやほやです。

 原作者のハッサンさんに、「この本を訳したいのですが。。。」と自己紹介のメールを書いたのが2006年の1月。
「翻訳権を獲得しました」という出版社からのメールはその10月でした。
2007年の4月に文研出版の編集の方とフランスでお会いし、次の週には偶然にも、アルビで開かれた子供の本の展示会に参加中のハッサンさんにお会いすることができました。
2007年の8月に、ヴァカンス中の金藤さん親子(ポリーヌさんのホームステイ家族)に出逢い、Kちゃんのお父さんが画家さんだというので、「挿絵は描かれませんか?」と言ったことがきっかけとなり、金藤櫂さんに、挿絵を描いていただくことになりました。

 鉛筆を使った細い線画の出る金藤さんの絵は、ふだんはもっと特別な紙に描かれ、特別な機械で写真を撮るのだそうですが、予算やいろんな都合で、この本に合わせた仕事をしていただくこととなりました。芸術家にとっては、絵のことなどわからない、その道の素人を相手に、注文ばかりつけられ、急かされ、やりにくい仕事だったでしょう。

 編集者の坂田さんは、フランスまで、福岡まで脚を運んでくださり、電話やメールもよくくださり、わたしの調べものも手伝ったり、プロの校正は頼めないからと、何度も何度も読み直しをしてくださったりと、助けていただきました。この人の名前はせっかくあとがきに書いたのに、「謝辞はお断り」ということで、ご本人に消されてしまいました。ですから、本のどこにも坂田さんの名前が出ていなくて、とっても残念です。この人がいなければ本はできませんでした。

 《レジュメ》を書いて、あらすじを提出するまでに、ずいぶん時間が掛かりました。《レジュメ》というのは「あらすじ」「感想」「登場人物紹介」「作者・訳者紹介」などで、そういうものをまとめて、出版社に持ち込もうということになりました。
 レジュメを読んで「よしこの訳者なら大丈夫」と認めてもらうには、訳す本をどんな風にアピールできるかに掛かっているのです。けれども、なかなか文体が決まらず、上手にあらすじをまとめることができず、ふだんからわたしの日本語を気に掛けてくださっているヒントブックスの山田さんに、ずいぶん日本語の指導をしていただきました。そして、持ち込みを探すのまで手伝って頂いたのでした。それから、文研出版の持ち込み先へ導いてくださった、山田さんのご友人《るな工房》の山本さん、この方がいなければ、せっかく書いたあらすじも、坂田さんには読んでいただけなかったでしょう。
 会ったこともない(なかった)人々が、結んでくれた縁に心から感謝いたします。

 たくさんの厳しい感想を頂けることを、楽しみにお待ちしております。
たくさんの子供たちに、昔は子供だった人たちにも、広く読んでいただけますように。

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