2011/02/26

心も身体もボロボロよ〜

 2月の終わりになってしまった。一月には英語や数学や、物理、地理の試験があった。調理と面接の模擬試験もあった。
 そして今わたしは第3回目の職場研修をしている。
2回目とおなじアルビのレストランで、一週間に36時間ぐらいのペースで働いている。
クリスマスの頃に研修した時には、朝の部9時から15時までに続いて、夜の部18時から23時までというハードスケジュールでとことんやった週があり、さすがに月曜日から木曜日までがんがん働いたら、金曜日は倒れそうだった。シェフに
「家庭もあるし、あんた、歳なんだから、もっとペースを落としたら?」と言われたほど。
レストランというところはシェフ以外はみんな20代以下だ。見習いは16歳とか。。。。

 今回は4週間と長いし、どんなに働いても35時間分のしかも最低賃金しかもらえないことがよく理解できたので、1週間に36時間までと勝手に決めて、「この日とこの日は来ませんから」と宣言し、のんびり修行させていただいている。

 金曜日は夜のデザート用のコンポートと、お肉の大きなかたまりを小さく切って、脂肪などを切り落とす作業をやった。気持ち悪いけど、大変面白かった。クリスマスの時には、鶏ガラを掃除する作業をやった。あれは実に気持ち悪かった。

 先週は学校でアジア料理の授業をやった。わたしが先生となり、先生はわたしの生徒になって、巻き寿司やら春巻きを作った。水曜日のダビッド先生は、身長が2メートルぐらいの柔道の選手で、多分重量級だと思う。わたしが剣道を教えている有段者だと知っているので、わたしには頭が上がらず腰も低い。しかも、わたしは醤油やごま油や、わさびやいろんな隠し味を使って、とんでもないソースを作るので、いつもわたしの作業ポイントに静かにやって来て、大きな身体を壁の後ろに半分だけ隠し、目立たないようにわたしの手元を観察している。

 ダビッド先生はいつも授業の終わりに、作った料理をお皿にセッティングして、ソースは自分たちの好きなように作って、すべて味見をさせろという。クラスメートは、作ったものを全部お皿に載せるので、たまにお皿からこぼれたりしている。わたしは研修をしたレストランのヌーベルキュイズィーヌをまねして、懐石料理のように、真っ白なお皿の隅っこに、ちょこっとだけ載せ、トマトのバラだとか、葉ものを切ったり畳んだりして、味はどうでもデコレーションに凝り、しかも、クラスの誰もが使わない隠し味のアジア風ソースで勝負するので、ダビッド先生は、いつも興味津々だ。先生は、売れないレストランの経営者でもある。売れないレストランなので、平日の水曜日に、学校で料理を教えている。。。。と、わたしは見ている。
 
 この4週間の職場研修が終わったら、4月には試験の嵐があり、最後に5週間の職場研修で締めくくられる。クラスメートの大半は、最後の研修をするレストランで、夏からの雇用契約をもらうことを目標にしているので、5週目は何が何でも可能性のありそうなお気に入りのレストランを選ぶ。わたしは、最後の5週間の研修も、同じレストランでのんびりやるつもり。このレストランでは新しい調理人を捜してはいないし、わたしはレストランで働く気はぜんぜんない。わたしには別にやりたいことがあるのだけれども、この凄まじい一年が終わったら、家族のためにもうちょっと家にじっとしている、おとなしい主婦に戻ろうかと思う、今日この頃。
 
 家で静かに本を読んだり、ものを書いたり、休まず剣道をやって。。。とりあえず、そういうのもいいかもと、思ったり〜。でも、「そういうのもいいかも」と思うのは、収入につながりそうもないことばかりなので、自立を目指して、やはりレストランでアルバイトでもしなきゃだめかね〜と思ったりもする。とりあえず、全部終わって、無事に日本に里帰りできたら、それだけでいいわ〜。疲れていて、もう何も考えられな〜〜い〜〜。

 これから数学の宿題をやる。げろげろ。


1月の試験のテーマだったシュークリームの練習。うちで何度練習しても膨らまなかったので、開き直り、プレゼンテーションに賭けることにした。本番では、シュー生地がよく膨らんで、とてもきれいな白鳥ができた。でも見た目よりも味が肝心だったので、白鳥を作ったからといって評価が上がるわけもなく。。。試みだけは一応かってもらえた。。。かな〜。

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